椎良神水(シーラカンス)が色んな意味で鹿児島ラーメンの新スタンダードになりそうな予感
鹿児島市小川町ニシムタのすぐ近く、水族館口電停から徒歩2分ほどのところにある小さなお店。
何と読むのかわからない「椎良神水」と書かれた看板に黄色い派手な扉、奇妙な魚の絵が飾られた外観は、一見すると何のお店なのか分かりません。入口に近寄って、魚の絵が「シーラカンス」だということに気が付くと、そこで初めて「椎良神水」がシーラカンスの当て字であることが分かります。しかし、なぜシーラカンスなのかは謎のまま。
窓の張り紙に書かれているメニューを見ても、「ポリィ」や「スリヴァ」「コートニィ」など呪文のような言葉が並んでいて、さらに怪しさは増すばかり。「替え玉」という文字を見て、ようやく「ラーメン屋」なのかな?と認識し始めるが、まだ確証がない。
ちょっとビビりな私は半信半疑のまま、意を決して、その怪しげな扉を開ける・・・
「いらっしゃいませ!」
意外(?)にも店内の雰囲気は明るく、店員さんが愛想よく接客してくれ、6席ほどしかないカウンター席の一番奥に通されます。
そしてテーブル上のメニュー表に目を配ると、
スリヴァ ¥1100
ポリィ ¥1100
コートニィ ¥1,200
ラウバズ ¥1,300
フェンダァ ¥1,300
ブリード ¥1,400
ヴリーチ ¥1,200
・・・・
さっぱりわからない。
どうやら、ポリィというのが塩ラーメンのことらしいので、それを注文してみることに。
しかし、一番驚くべきはその値段設定。一番安いラーメンで1100円。よくラーメン界隈では、ラーメン一杯1000円を超えると消費者は、「高い」と感じて離れていくといわれています。いわゆる1000円の壁です。
逆にお店側の方から言い変えれば、いまどき美味しいラーメンを食べようと思ったら1000円以上は出さないとダメ、ということでしょうか。
その壁を裕に超えてきたということは、よほど素材にこだわっているか、味に自信があるに違いない。
などと、そうこう考えているうちにラーメンが運ばれてきました。
テーブルに置かれたラーメンを見て第一印象は、
チャーシューでかくない??
霧島高原純粋黒豚の肩ロースと黒さつま鶏の胸肉の2種のチャーシューが器の表面積の8割くらいを占めてます。
肉は柔らかく、きめ細やかな繊維の間にスープの味がよく染み込んでいて美味しい。この食べ応えはもはや、ラーメンというより、ローストポーク丼かなにかを食べているといってもいいくらい。
そして、黒さつま鶏を主に、黒豚や椎茸、カタクチイワシなど様々な素材から出汁とったスープも、コクがあってうまい。
あとから知ったが、どうやら「椎良神水」の由来は、スープの命となるこだわりの「椎茸」と「水」から来ているらしい。なるほど!
そして、北海道産最高級小麦粉「はるゆたか」と国産小麦粉をブレンドした麺。
歯切れのよい麺の食感が、味の深いスープの美味しさを後押ししてくれる。これまでの鹿児島ラーメンにはない、ちょっとクセのある嵌る美味しさです。
ほかのラーメンも頼んでみた
メニュー表に載ってるレギュラーラーメン以外にも、数量・期間限定メニューなどもあるようなので、SNSをチェック!
せっかく色々なメニューがあるのだから、他のも試したいところ。
地雷系伊勢海老つけ麺 マァティン
テーブルの上に置かれたメニューの中で、特に気になったのは「地雷系伊勢海老つけ麺 マァティン 1,500円」。
かなり強気の値段で、名前からして頼むこと自体が地雷なのではないかと、ヤバそうな香りがしますが、実際に注文してみたらもっとヤバい。
伊勢海老の香りと味が濃厚で、食べてすぐにこの値段の価値に気が付きます。
ただ、惜しむらくはつけ麺だということ。
この残ったスープどーするの!!?
そのまま飲むにしては味が濃すぎるし。
もし、このスープを全部飲み干せる手段か、なんとか再利用できれば文句ないです。
メタル系清湯煮干しらぁめん
次にになったのが煮干したっぷり、「メタル系清湯煮干しらぁめんブリュウ」。
食べると経験値が大量に貰えそうな名前のラーメンですが、とにかく煮干しの匂いが強い!もう煮干しを通り越して、焼き魚定食頼んだっけ、っていうくらい出汁が出ていてクセになる美味しさ。
スリヴァ(しょうゆラーメン)
スリヴァ(しょうゆラーメン)はこれまでのメニューに比べると至ってシンプルな醬油ラーメン。
クセもなく食べやすい万人受けする美味しさに、どことなく懐かしさを感じるのは関東出身の私だからだろうか。鹿児島でこのような純粋な醤油ラーメンは逆に珍しいかもしれない。
黒豚と黒さつまどりの肉ご飯
お肉がゴロゴロ入った肉ご飯。ジューシーな肉のうま味にマヨネーズと唐辛子がアクセントとなって、ラーメンに負けないくらい美味しい。
まとめ
従来の鹿児島ラーメンはとんこつ系が多いので、このような豚以外の出汁にこだわったラーメンというのは新鮮味があります。
出汁にこだわった分、他のラーメン屋よりも値段が高いですが、美味しいものを食べたいというのであれば、それに見合った料金はちゃんと支払わないとですね。というか、これまでのラーメンが安すぎたのかもしれません。
椎良神水はこれまでの普通を変えて、鹿児島ラーメンのニュースタンダードになりそうな予感がします。
店舗アクセス
〒892-0817 鹿児島県鹿児島市小川町16−3
現金・PayPay支払い可
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投稿者プロフィール
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神奈川から鹿児島に移住した当サイト管理人兼WEBデザイナー。カレーとラーメンと焼肉や珍しいご当地料理が好き。週末はイベントやお祭りに出向いたり、小学生の娘と一緒にポケモンをしながら街をブラブラ歩く。最近はドラクエウォークもやってます。
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