路面電車と徒歩で巡る長崎市内のおすすめ観光モデルコース

長崎は、軍艦島以外にも歴史・文化・美しい景色を楽しめる名所や絶景スポットに加え、グルメまで満喫できる場所。ここではおすすめのモデルコースを紹介します!

基本的に徒歩や公共交通機関で簡単にアクセスできるところピックアップしているので、ぜひ参考にされてみてください。

長崎市内の名所を巡る一日モデルコース

午前:歴史スポット巡り

午前は定番スポット巡り。まずは路面電車に乗って「大浦天主堂駅」へ向かいます。

軍艦島デジタルミュージアム

路面電車から降りてすぐ近くの軍艦島デジタルミュージアムは、世界遺産・軍艦島(端島)の歴史や文化を最新のデジタル技術を使って体験できる施設です。

館内では、軍艦島の栄えた時代の暮らしや風景をリアルな映像とともに再現しており、訪れる人に圧倒的な臨場感を提供します。特に、VR(仮想現実)技術を使った軍艦島ツアーは、実際に島を訪れたかのような感覚を楽しめる人気コンテンツです。炭鉱で働く人々の生活や当時の建築物の詳細な再現は、歴史好きにはたまらない見どころとなっています。

軍艦島への観光船が出航する前の予習にも最適で、家族連れや友人同士でも楽しめるスポットです。

体験レポート
軍艦島ツアー予約はどこがオススメ?上陸率に差はある?初めてなら軍艦島デジタルミュージアムも見るべき

グラバー園

グラバー園は、19世紀に長崎で貿易を行ったスコットランド人・トーマス・グラバーの邸宅を中心に、洋館が集まる観光スポット。園内には美しい花々や西洋建築が並び、春には桜、秋には紅葉が見事なコントラストを生み出します。

グラバー邸

園内にはグラバーが住んだ旧グラバー住宅や、旧リンガー住宅、旧オルト住宅があり、それぞれ当時の暮らしぶりを垣間見ることができるほか、高台に位置するため展望台からは長崎港を一望することができ、長崎らしい絶景を楽しめます。

歴史を感じる建物と四季折々の景色を堪能できる、長崎観光に外せないスポットです。

カフェでコーヒーとカステラを楽しむこともできる

大浦天主堂

大浦天主堂は、1864年に建てられた日本最古のキリスト教のゴシック様式の教会。国宝にも指定されており、その美しい白亜の外観と内部のステンドグラスが魅力です。特にステンドグラスに差し込む自然光は幻想的で、訪れる人を静寂と感動の世界へと誘います。

大浦天主堂は、隠れキリシタンの信仰が明らかになった「信徒発見」の舞台としても有名であり、キリスト教の歴史に触れる貴重な場所。教会のすぐ近くにはキリシタン博物館が併設されており、当時の信仰や迫害の歴史について学ぶことができます。

静かな時間を過ごしながら、歴史の重みを感じられるスポットです。

ちょっと寄り道

ちりんちりんアイス

長崎市内の主要観光スポットでよく見かけるアイスクリームの移動販売(前田冷菓)。鐘を鳴らして売っていたことから地元では「ちりんちりんアイス」と呼ばれるそう。何層も重ねてバラの花のような見た目が特徴。見かけたらぜひ食べたい!

オランダ坂を散策して長崎新地中華街へ

オランダ坂は、石畳が美しい異国情緒あふれる坂道。江戸時代、オランダ人や外国人が多く住んでいたことからその名がつきました。現在でも当時の面影が残る坂道は、洋館やレンガの壁が点在し、まるで異国に迷い込んだような雰囲気を楽しめます。

坂道の途中には写真映えするスポットも多く、散策にはぴったりです。

中華街で少し早めのランチ

オランダ坂を下りながら街並みを堪能した後は、長崎新地中華街へ向かいます。

ここでは日本三大中華街の一つとして知られる中華街があり、特におすすめは長崎名物の「長崎ちゃんぽん」。豚骨スープにたっぷりの野菜と魚介が絡み合う長崎を代表する名物料理の一つ。寒い日に食べれば体が温まるし、夏の暑い日に食べても塩味の効いたスープが汗で失った水分と塩分をチャージしてくれて元気が出ます。要するに季節に関係なくいつ食べても美味しい!

長崎市内でも屈指の人気観光スポットなので、休日のランチタイムは非常に混むため、早めに行くのがオススメ。

今回は食縁坊(しょくえんぼう)」の特製ちゃんぽんを頂きました。海鮮と野菜と鶏ガラの出汁が効いたクリーミーなスープとプリプリの牡蠣の食感がたまらない!観光の合間に満足感たっぷりの一皿です。

ちょっと寄り道

中華街と言ったら食べ歩き!

観光の途中でふらっと立ち寄り、食べ歩きグルメを堪能するのもの新地中華街の魅力。

ハトシ

ハトシ(蝦多士)は、長崎を代表する中華風料理のひとつで、エビのすり身をパンで挟んで揚げたものです。外はカリッと香ばしく揚がっていて、中にはぷりぷりのエビのすり身がぎっしり詰まっていて絶品です。


長崎角煮まんじゅう

「岩崎本舗」が製造している、甘辛く味付けされた角煮をしっとりもちもちの皮ではさんだ肉まん。サイズは小ぶりなので、食べ歩きにもぴったりです。


【番外編】時間があれば行きたいスポット

もし時間に余裕があるなら、新地中華街から路面電車に乗って眼鏡橋駅へ。

眼鏡橋

長崎市内に流れる中島川に架かる石橋で、日本最古のアーチ型石橋として有名です。川面に映るアーチがまるで眼鏡のように見えることからその名がつきました。写真映えするスポットとしても人気です。

天気のいい日は水面に橋が映って眼鏡のように

ちょっと寄り道

長崎の尾曲がり猫

尾曲がり猫(おまがりねこ)は、長崎県で古くから親しまれている猫の一種で、尾が曲がった特徴を持つことで知られます。
この猫は日本全土でも見られますが、長崎では特に多く、その愛らしい姿から「幸運を招く猫」としても人気があります。曲がった尾は遺伝的な特徴で、長崎の街並みと調和し、観光客にも愛されています。

そんな尾曲がり猫をモチーフにした雑貨店が眼鏡橋のすぐ近くにあるので、お土産選びにぴったり。猫好きの方はぜひ訪れてみてください。

尾曲がり猫神社
長崎の猫雑貨

【午後】平和を祈るスポット巡り

歴史を感じたあとは、気持ちをおちつけて、平和への祈りのスポットを回りましょう。
新地中華街からは長崎駅方面の路面電車に乗車し、そのまま平和公園駅へ向かいます。

平和公園

平和公園は、原爆の悲劇を伝え、平和を願うシンボルとして整備された公園。広大な敷地内には「平和祈念像」がそびえ立ち、天を指す右手は原爆の脅威を、水平に伸ばした左手は平和を象徴しています。

噴水や花壇が美しく整備されており、散策しながら静かに平和への祈りを捧げることができます。

毎年8月9日には平和祈念式典が行われ、国内外から多くの人々が集まります。また、園内には被爆当時の状況を伝えるモニュメントや碑が点在しており、戦争の悲惨さと平和の尊さを改めて考えさせられる場所です。

訪れた人々が心静かに過ごし、平和への思いを新たにすることができるスポットです。

浦上天主堂

浦上天主堂は、かつて東洋一の規模を誇る教会として建てられましたが、原爆によって破壊され、現在の建物は再建されたものです。それでも赤レンガ造りの重厚感ある外観と美しいステンドグラスは見事で、訪れる人々に静かな感動を与えます。

浦上天主堂は、被爆当時の破片や遺物が保存されており、原爆の悲惨さと復興の力強さを感じることができる場所。周辺には被爆した旧天主堂の遺構も展示されており、歴史を今に伝えています。

静寂の中で祈りを捧げながら、戦争と平和の意味について考えることができる貴重なスポットです。

長崎原爆資料館

長崎原爆資料館は、1945年8月9日に投下された原爆の惨禍を後世に伝える施設。館内には被爆者の遺品や写真、原爆の爆風で溶けた瓦やガラス片などが展示され、当時の惨状をリアルに伝えています。

また、平和への取り組みや核兵器廃絶への願いも発信しており、戦争の悲惨さと平和の重要性について深く考えさせられる場所です。

ちょっと寄り道

長崎の新名物・さばバーガー

さばの漁獲量日本一の長崎では、サバを使ったご当地グルメが注目を集めています。そのひとつがサバをバンズで挟んだ「鯖バーガー」。

グリルまたは揚げたサバにビネガーテイストのソースや野菜と一緒にふわふわのバンズでサンドすることで、魚特有の風味とバンズの甘さ、そしてソースの酸味が絶妙にマッチした一品。長崎市内の色んなカフェで提供されているので、休憩ついでに試してみては。


【夕方~夜】3大夜景の一つと長崎グルメを楽しむ

再び路面電車に乗って長崎駅方面へ戻り、途中スタジアムシティサウス(旧 宝町)駅で下車します。

長崎スタジアムシティ

長崎スタジアムシティは、新しいランドマークとして誕生した複合施設で、スポーツ観戦やショッピング、エンターテインメントが一体となった場所です。施設内には最新の設備が整っており、地元の人々や観光客で賑わいます。

特に屋上エリアからは長崎市街や港を一望でき、昼間とは違った長崎の美しい景色を楽しむことができます。また、飲食店も充実しているので、休憩や軽食にも最適です。

稲佐山展望台で夜景(長崎100万ドルの夜景)

稲佐山展望台は、長崎が誇る夜景の名所。標高333メートルの稲佐山からは、長崎市内の街並みや港が美しい光の絨毯となって広がります。長崎の夜景は世界三大夜景にも選ばれており、その美しさはまさに"100万ドルの夜景"と称されています。

山頂の展望台へはロープウェイやスロープカーでアクセスできるので車がなくても簡単にアクセスでき、夜景が一望できる場所として観光客に大人気。時間帯によって変わる景色も魅力で、夕暮れから夜にかけての移り変わりは必見です。

スタジアムシティから徒歩で行く場合は、稲佐橋を渡って10分ほどで長崎ロープウェイ乗り場にたどり着きます。
または、すぐ近くのザ・グローバルビュー長崎ホテルから無料循環バスが出ているのでそれに乗っても良いです(要予約)。
長崎ロープウェイ無料循環バス予約

長崎市は日本3大夜景にも選ばれており、夕暮れになるとたくさんの人たちが集まってきます。
ロープウェイも混雑すると30分くらい並ぶことがあるので、時間に余裕を持っておきましょう。帰りのバスを予約している人は特に注意。

夜は「ツル茶ん」のトルコライスとミルクセーキ

稲佐山から下山したら、路面電車に乗って思案橋へ向かいます。

駅から徒歩1~2分ほどで、ちょっとレトロな雰囲気の喫茶店が見えてきました。九州最古の喫茶店ともいわれる「ツル茶ん」です。

特に「ツル茶ん」の看板メニューとなっている長崎名物「トルコライス」は、大人のお子様ランチとも呼ばれる人気の一品。ピラフ、スパゲティ、とんかつがワンプレートに盛られた豪快な料理で、ボリューム満点ながらも絶妙なバランスで仕上げられた、昔ながらの気取らない美味しさが魅力。

食後は、やっぱり名物のミルクセーキは外せない!お腹一杯トルコライスを食べたはずなのに甘いものは別腹です。
懐かしさと斬新さが融合した一皿で、長崎観光の一日を締めくくりましょう。

ボリューム満点のトルコライス

【まとめ】

一日で巡る長崎のおすすめ観光モデルコースを紹介しました。

実際にスマホのアプリで歩いた距離を確認したら裕に15㎞は歩きまわっていました。なかなか充実した1日だったと思います。

時間があれば追加で訪れたいスポットや、長崎ならではのお土産も忘れずチェックして、充実した旅を満喫してください!

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投稿者プロフィール

薩摩おこじょ
薩摩おこじょ
北の地から鹿児島へやってきて、そのまま住み着いてしまったオコジョです。新しい家族と仲間と一緒に楽しく暮らしています。
子育てしながら鹿児島、特に霧島・大隅での日々の暮らし情報を発信して行きます。

Instagramでも鹿児島のことを色々投稿しているのでフォローよろしくお願いします!


TSUTAYA Books 霧島店で先日大盛況だった「全国パン博覧会」に続いて、今度は「おやつ博覧会」が開かれます! 北海道から沖縄まで全国47都道府県のおやつが110種類以上。一体どんな商品が出るのでしょうか。スイーツ好きの私もすごく気になります! 同時にご当地パンも販売されるそうなので、前回買いそびれてしまったパンを手に入れるチャンスかも。 7月9日~15日の期間で、朝10時から開催される模様。 人気商品はオープンと同時にすぐなくなってしまうので、早めに来店することをオススメします!

#おやつ博覧会 #霧島市イベント 

https://kagoweb.net/dine/6579/


鹿児島県三大市のひとつ「たかおの中の市」が2024年3月20日~21日に開催されます。 鹿児島県出水市高尾野町にて、毎年3月の春分の日とその翌日に行われ、期間中は肥薩おれんじ鉄道高尾野駅前通りが歩行者天国となり、約200店舗の露店が立ち並び賑わいを見せます。 由来は春の彼岸の中日であることから「中の市」と呼ばれるようになったそう。またこの地域ではお彼岸に「ちゃいっぺ(茶一杯)」ならぬ「そばいっぺ」という蕎麦を振舞って客をもてなす習慣があったことから、別名「そば市」とも呼ばれています。 また「そば早食い競争」など蕎麦にちなんだイベントが行われます。 ※ちなみに鹿児島三大市の他の2つは「加治木の初市」と「川辺町の二日市」と言われています。 開催期間 2024年3月20日(水・祝)、21日(木)※毎年3月の春分の日とその翌日 住所 高尾野駅前交差点(鹿児島県出水市高尾野町紫引24番地)

https://kagoweb.net/event/6026/