長崎港からフェリーで渡る五島列島・福江島1泊2日の旅

先日、JR九州アプリくじを引いたところ、鹿児島中央駅から長崎駅までの往復きっぷが当たった。
長崎が当たったのなら市内観光を楽しむのも悪くないが、せっかく鹿児島から片道約3時間かけて長崎まで行くのだから、その先にある五島列島まで足を延ばしてみたい。
調べてみると長崎港から高速船のジェットフォイルに乗れば約1時間半で福江島へ渡れるうえ、到着後に参加できる定期観光バスもあるため、ホテルや船を次々と予約しながら1泊2日の五島旅行を組み立てることになった。
朝7時42分、鹿児島中央駅から長崎へ
鹿児島中央駅を朝7時42分に出発し、まずは九州新幹線で新鳥栖駅へ向かい、そこから特急リレーかもめに乗り換えて武雄温泉駅へ、さらに西九州新幹線「かもめ」に乗り継いで長崎駅を目指す。
乗り換えが2回あるので少し面倒に感じるかもしれないが、各駅では案内表示に従って移動すれば迷うことはなく、鹿児島中央から長崎までの所要時間はおよそ3時間である。
手元には鹿児島中央から新鳥栖、新鳥栖から武雄温泉、武雄温泉から長崎までの乗車券や指定席券が何枚もあり、扇状に広げるといかにもこれから長旅へ出るような気分になるものの、改札を通るたびにどの切符を入れるのか迷うので旅情と分かりにくさは紙一重である。
朝食は「うなぎと鹿児島黒毛和牛弁当」
列車に乗ったら、鹿児島中央駅で買っておいた松栄軒の「うなぎと鹿児島黒毛和牛弁当」で朝食にする。
駅弁の中には錦糸卵の上に盛られたうなぎの蒲焼と鹿児島県産黒毛和牛のすき焼きが半分ずつ入っており、どちらか一方だけでも十分主役になれる食材を一つの弁当箱へ詰め込んだダブル主人公方式である。


リレーかもめは4号車がおすすめ
新鳥栖駅から乗車する特急リレーかもめでは4号車を指定したのだが、今回乗った車両は通常の普通車指定席より前後の座席間隔が広く、足元にかなり余裕があった。
座席や内装にもどことなく特別車両のような雰囲気があり、普通車の料金で乗っているのに少し得をした気分になれるので、同じタイプの車両が使われているなら4号車を選ぶことをおすすめしたい。
長時間の移動では設備の豪華さよりも膝が前の座席に当たらないことの方が重要であり、数センチの余裕が人間の尊厳を守ってくれる。
武雄温泉駅では向かい側のホームに停車している西九州新幹線へ乗り換え、鹿児島中央駅を出発してから約3時間で長崎駅に到着した。
長崎駅のファミリーマートで駅弁を確保
長崎駅に到着したらすぐ長崎港へ向かいたいところだが、その前に駅構内のファミリーマートへ寄って船内で食べる昼食を買っておく。
駅弁といえば土産物店や駅弁専門店に並んでいるイメージが強いものの、長崎駅ではファミリーマートでも販売されているため、このことを知らなければ駅弁が売られていることに気づかないまま通り過ぎてしまうかもしれない。
今回は長崎名物として知られる坂本屋の「角煮めし」を購入し、すぐには食べずジェットフォイルへ乗ってからのお楽しみとして取っておくことにした。
先ほど鹿児島の駅弁を食べたばかりではあるが、船に乗る頃には昼になるので何も問題はない。
路面電車で長崎港フェリーターミナルへ
駅弁を確保したら長崎駅前から路面電車へ乗り、大波止電停で下車して長崎港フェリーターミナルまで歩く。
今回は午後から始まる五島バスの定期観光ツアーに間に合わせる必要があるため、通常のフェリーではなく11時30分発のジェットフォイルを予約しておいた。
ジェットフォイルは通常のフェリーより料金が高くなるものの、長崎港から福江港まで約1時間半で移動できるので、限られた日程で五島を観光するなら時間をお金で買う価値は十分にある。
1泊2日という短い旅行では、船の上でのんびり過ごす時間まで旅程に組み込む余裕はないのである。
ジェットフォイルをインターネットで予約していれば、ターミナル内に設置された自動発券機へ予約時のQRコードを読み込ませるだけで乗船券を発券できる。
窓口で予約内容を説明したりスマートフォンの画面を見せたりする必要がなく、思っていたより簡単に手続きできたが、出航直前に操作して何か問題が起きると精神的によろしくないため、時間には余裕を持って到着しておきたい。

待ち時間に五島の教会について予習
発券を済ませても乗船開始までは時間があったので、ターミナル内の土産物店や展示スペースを見て回ることにした。
展示スペースでは長崎のキリスト教伝来から禁教、潜伏、信仰復活後に建てられた教会までが紹介されており、午後のバスツアーで訪れる予定の堂崎教会についても事前に知ることができる。
何も知らずに古い教会を見れば「立派なレンガ造りの建物だった」で終わってしまうかもしれないが、建てられた経緯や五島のキリシタン史を知ってから訪れれば、同じ建物でも見え方は変わってくるはずだ。
学生時代には予習などほとんどしなかったのに、旅行先では自発的に説明パネルを読むのだから、人間は興味のあることなら放っておいても学ぶものである。


ジェットフォイル「ぺがさす」で五島列島へ
出航時刻の約10分前になると乗船が始まり、今回利用する九州商船のジェットフォイル「ぺがさす」へ乗り込む。
赤と緑のラインが入った船体は一般的なフェリーというより、昭和の特撮番組に登場する海上基地のようなデザインであり、船内には飛行機や高速バスのように前方を向いた座席が並んでいる。
大型フェリーのように自由に甲板へ出て海風を浴びながら移動する船ではなく、乗船中は基本的に指定された座席で過ごすため、船旅というより海の上を高速で走る特急列車に近い。
11時30分になるとジェットフォイルは長崎港を出発し、先ほどまでいたフェリーターミナルが窓の外で少しずつ遠ざかっていく。
窓の向こうに軍艦島を探す
長崎港を出てしばらくすると女神大橋をくぐり、その先に伊王島方面の景色が広がってくる。
さらに沖へ進むと伊王島大橋の奥に軍艦島の姿がかすかに見えるものの、事前にどの方向を見ればよいのか知らなければ、そのまま見逃してしまいそうなほど小さい。
恐ろしく小さい軍艦島、俺でなきゃ見逃しちゃうね。
もちろん軍艦島をしっかり見学したいなら専用の上陸ツアーへ参加するべきだが、五島へ向かう途中で遠くにその姿を確認できただけでも少し得をした気分になった。


海しか見えなくなったところで角煮めし
長崎港を離れると窓の外は次第に海と空だけになり、最初のうちは青い海を眺めながら感動していたものの、しばらくすると右を見ても海、左を見ても海という変化のない景色に早くも飽きてくる。
五島列島へ向かっているのだから周囲が海なのは当たり前だが、人間はどんな絶景にも慣れるものだ。
そこで長崎駅のファミリーマートで買っておいた坂本屋の「角煮めし」を取り出し、景色を眺める時間から昼食の時間へ切り替える。
蓋を開けると錦糸卵を敷いたご飯の上に角煮がたっぷり載っており、柔らかな豚肉と甘辛いタレが染み込んだご飯の組み合わせは、船内で食べる弁当として十分すぎるほど満足感がある。
長崎駅で買ったのだから駅弁で間違いないのだろうが、実際に食べている場所は長崎と五島の間にある海の上なので、果たしてこれを駅弁と呼んでいいものか少し悩む。
分類はどうあれ、おいしければ特に問題はない。
約1時間半で福江港へ到着
長崎港を出てから約1時間半が経つと窓の外に再び陸地が見え始め、島が近づくにつれて建物や港の施設も確認できるようになってきた。
ジェットフォイルは徐々に速度を落としながら福江港へ入り、港に停泊する海上保安庁の巡視船を横目に到着する。
鹿児島中央駅を朝7時42分に出発して新幹線と特急を乗り継ぎ、長崎駅から路面電車で長崎港へ移動し、さらにジェットフォイルへ乗ること約1時間半、ようやく五島列島の福江島へたどり着いた。
地図上で鹿児島と五島列島を直線で見るとそれほど離れていないように感じるが、公共交通機関だけで移動すると、なかなかの長旅である。
しかし五島観光はまだ始まっておらず、この後は福江港から午後の定期観光バスに乗り、堂崎教会や鐙瀬ビジターセンターを巡る予定だ。
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神奈川から鹿児島に移住した当サイト管理人兼WEBデザイナー。カレーとラーメンと焼肉や珍しいご当地料理が好き。週末はイベントやお祭りに出向いたり、小学生の娘と一緒にポケモンをしながら街をブラブラ歩く。最近はドラクエウォークもやってます。
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