『海に眠るダイヤモンド』の聖地を巡る長崎旅。軍艦島を望む野母崎と龍勝楼へ

普段ドラマをほとんど見ない私が珍しく毎週楽しみにしていたのが、TBSの日曜劇場で放送された『海に眠るダイヤモンド』。
長崎の軍艦島こと端島を舞台に、かつて島で暮らしていた人々の生活や家族、友情、恋愛、そして現代へとつながる物語を描いた作品で、放送が終わった今でもファンは多く、私もその一人である。
となれば長崎まで来たからには聖地巡礼をしておきたい。
昨夜宿泊した長崎スタジアムシティホテルを後にして、今回はドラマの舞台となった軍艦島を望む野母崎から、劇中に登場したちゃんぽん店まで巡ってみることにした。
サウスシティ前からバスに乗って野母崎へ
スタジアムシティホテルをチェックアウトしたら、サウスシティ前から樺島行きのバスに乗って「恐竜博物館前」へ。
長崎市中心部から同じ長崎市内への移動なので地図だけ見るとそこまで遠そうに感じないが、実際にはバスで約1時間となかなかの距離で、途中から街並みが消えて海沿いの景色へ変わっていくので、ただの移動というよりちょっとしたバス旅である。
約1時間ほどで恐竜博物館前へ到着。
目の前には名前の通り長崎市恐竜博物館があり、巨大な恐竜がお出迎えしてくれるのだが、恐竜については後回しにしてまずは今回の目的である軍艦島を見に行こう。
遊歩道を歩いて軍艦島展望所へ
恐竜博物館の裏側へ回るように歩いていくと海沿いに遊歩道があり、そこを進んでいくと青い海の向こうに軍艦島が見えてくる。
軍艦島の正式名称は端島。
かつて海底炭鉱で栄え、最盛期には狭い島の中に多くの人々が暮らしていた。高層の集合住宅が立ち並ぶ島の姿が軍艦「土佐」に似ていたことから、軍艦島と呼ばれるようになったという。
ドラマでは島内の街並みや人々の暮らしが大々的に描かれていたので、もっと大きな島を想像してしまうが、実際にこうして陸地から眺めてみると思った以上に小さい。
あの小さな島の中に住宅はもちろん学校や病院、商店などがあり、最盛期には大勢の人が暮らしていたのだから今の姿からはなかなか想像できない。
しかも『海に眠るダイヤモンド』を見た後だと、ただ廃墟になった島を眺めているという感覚ではなく、鉄平や朝子たちが本当にあそこで暮らしていたような錯覚すら覚えてくる。
水仙の丘から軍艦島を眺める
ここは名前の通り冬になるとたくさんの水仙が咲く場所で、環境省と長崎県から「かおり風景100選」にも選ばれており、約1,000万本もの水仙が咲く季節になると花の甘い香りと潮風を一緒に楽しめるらしい。
今回は夏なので当然ながら水仙は咲いておらず丘一面ほぼ緑。
まあ夏に来て「水仙がない」と文句を言うのは、夏のスキー場へ行って雪がないと怒るようなものなので仕方ない。
それでも丘の上から眺める海は十分きれいで、その向こうには軍艦島もしっかり見えるため、水仙の季節でなくても来る価値はある。
丘には遊歩道や展望所が整備されていて、少し登るだけでも海がよく見える。
この場所は環境省と長崎県が選定した「かおり風景100選」にも選ばれている。
水仙が咲く季節には、約1,000万本の水仙の甘い香りと潮風を同時に楽しめるという。
途中には軍艦島を背景に写真が撮れるハート型の鐘とベンチもあり、なかなかの映えスポットもある。
ドラマの名シーンを思い出す「一島一家のコスモス畑」
水仙の丘を下りて道路の反対側へ進むと、今回の聖地巡礼における重要スポットがある。
ここに今回一番見ておきたかった「一島一家のコスモス畑」がある。
『海に眠るダイヤモンド』を見た人なら「一島一家」という言葉には聞き覚えがあるはずで、狭い軍艦島の中で助け合いながら暮らしていた人々を象徴する言葉としてドラマでも重要な意味を持っていた。
その名シーンにちなんで作られたのがこのコスモス畑で、秋になるとたくさんのコスモスが咲き、その向こうには軍艦島が見えるというドラマファンにはたまらない場所になっている。
今回はまだコスモスの時期ではないので満開とはいかなかったが、それでも花の向こうに浮かぶ軍艦島を見ていると自然とドラマの場面が蘇ってくる。
そしてここへ来たら、やっぱりKing Gnuの「ねっこ」を聴きたくなる。
むしろここで聴かずにいつ聴くのかというくらいなので、スマホから「ねっこ」を流しながら軍艦島を眺めてしばらくドラマの余韻に浸る。
知らない人が見たら海を眺めながら音楽を聴いているだけのおじさんだが、本人の脳内ではドラマ最終回クラスの映像が再生されているので放っておいてほしいところだが、幸いにもこの時期は暑すぎて他に誰もいなかった。
軍艦島資料館で島民たちの暮らしを知る
ドラマの世界に十分浸ったところで来た道を戻り、今度は軍艦島資料館へ。
館内には軍艦島の歴史や炭鉱での仕事、島で暮らしていた人々の写真や生活用品などが展示されており、現在の廃墟となった姿だけでは分からない「人が暮らしていた島」としての軍艦島を見ることができる。
館内には軍艦島の歴史や炭鉱での仕事、島で暮らしていた人々の写真や生活用品などが展示されており、現在の廃墟となった姿だけでは分からない「人が暮らしていた島」としての軍艦島を見ることができる。
軍艦島というとどうしても巨大な廃墟群のイメージが強いが、当時の写真には家族で食事をしたり子どもたちが遊んだりする普通の日常が残されていて、ドラマを見た後だとなおさら興味深い。
長崎市中心部には軍艦島デジタルミュージアムもあるが、こちらは写真や当時の生活に関する資料が多く、また違った視点から軍艦島を知ることができるだろう。
館内には『海に眠るダイヤモンド』のポスターも飾られているので、聖地巡礼で訪れたファンなら忘れずに見ておきたい。
ここまで来たなら恐竜博物館も見ていこう
軍艦島資料館まで来たら、隣接する長崎市恐竜博物館にも寄っておきたい。
ドラマとは何の関係もないのだが、目の前に恐竜博物館があるのに入らず帰るというのも、何だかもったいない。
ここまで来たのだから恐竜も見て帰ろう。
館内へ入ると、まず目に飛び込んでくるのが巨大なティラノサウルスの全身骨格だ。
近くで見ると、とにかく大きい。
少し前まで昭和の軍艦島で暮らしていた人々に思いを馳せていたのに、数分後には何千万年も昔の恐竜を眺めているのだから野母崎の時代移動が激しすぎる。
館内にはさまざまな恐竜や古生物の化石が展示されているほか、オープンラボでは研究中の骨や標本なども見ることができ、完成した展示を見るだけでは分からない博物館の裏側を覗けるのも面白い。
展示として完成した化石を見るだけでなく、その裏側でどのような調査や研究が行われているのかを感じられるのが面白い。
恐竜好きの子どもはもちろん、大人でも普通に楽しめる博物館だ。
ドラマ目当てで来たとはいえ、これはこれで普通に見応えがあるので時間があるなら立ち寄っておくことをおすすめしたい。
野母崎の滞在時間は約1時間半
コスモス畑まで歩き、軍艦島資料館と恐竜博物館まで一通り見て所要時間はだいたい1時間半ほど。
じっくり展示を見るならもう少し余裕が欲しいところだが、バスの本数も限られているので公共交通機関で訪れる場合は帰りの時間を確認しながら回った方がいいだろう。
一通り見終えたら再び恐竜博物館前からバスに乗り、長崎市内中心部へ戻る。
長崎市恐竜博物館
〒851-0505 長崎県長崎市野母町568−1
龍勝楼でドラマと同じちゃんぽんを食べる
長崎市内へ戻って向かったのは、中華料理店「龍勝楼」。
ここも『海に眠るダイヤモンド』に登場した聖地の一つで、ドラマ内では玲央といづみたちがちゃんぽんを食べていたお店である。
そうなれば注文するものは当然ちゃんぽん。
キャベツやモヤシ、豚肉、キクラゲ、かまぼこなどがたっぷり入った、見た目からしてこれぞ長崎ちゃんぽんという一杯が運ばれてくる。
ドラマの中でいづみは、この店のちゃんぽんを食べて「普通」と評していた。
では実際のところどうなのか。
食べてみると、
まあ確かに「普通」である。
別に「美味しくない」という意味ではなく、ものすごく変わった食材が入っているわけでも、ここでしか味わえない強烈な癖があるわけでもなく、ちゃんぽんを注文して頭の中に思い浮かべる味がそのまま出てくるような王道のちゃんぽん。
むしろ聖地巡礼としては、ドラマのいづみと同じ感想になったことまで含めて正解なのかもしれない。
ドラマと同じ店で同じちゃんぽんを食べながら「うん、普通だな」と思う。これが正しい楽しみ方なのだ。
会計の際に店内を見ると、壁には神木隆之介さんと宮本信子さんのサインもしっかり飾られており、最後まで聖地巡礼気分を味わうことができた。
龍勝楼
〒850-0842 長崎県長崎市新地町9−9
『海に眠るダイヤモンド』好きならぜひ野母崎へ足を伸ばしてほしい
長崎の軍艦島観光といえば船で上陸するツアーが定番だが、野母崎から海の向こうに浮かぶ島を眺めるのもまた違った良さがあり、特に『海に眠るダイヤモンド』を見た人ならドラマの風景と重ねながら楽しめるので一度訪れてみてほしい。
軍艦島を眺めながら水仙の丘を歩き、「一島一家のコスモス畑」で「ねっこ」を聴き、軍艦島資料館で実際に暮らしていた人々の生活を知って、最後は龍勝楼でちゃんぽんを食べる。
なかなか完成度の高い聖地巡礼コースではないだろうか。
もちろん最初は軍艦島上陸ツアーや軍艦島デジタルミュージアム、時間があれば浦上天主堂などを見てもらった方がいい。そして、さらに深掘りしたくなったら野母崎を訪れるというパターンが良いだろう。
ちなみにドラマを見ていなくても軍艦島の景色や歴史、恐竜博物館など見どころは十分あるのだが、どうせなら先にドラマを見てから訪れた方が絶対に面白いと思う。
Amazon Prime Videoなどでも全話視聴できるのでぜひ予習してから訪れて欲しい!
それでは。
投稿者プロフィール

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神奈川から鹿児島に移住した当サイト管理人兼WEBデザイナー。カレーとラーメンと焼肉や珍しいご当地料理が好き。週末はイベントやお祭りに出向いたり、小学生の娘と一緒にポケモンをしながら街をブラブラ歩く。最近はドラクエウォークもやってます。
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